1月 22, 2018

GarageBand で曲作り【7】The Night Flowers

The Night Flowers


GarageBand による自作曲を紹介 (宣伝) するシリーズも、今回で7回目になります。
今回は、The Night Flowers という曲。
イメージは、夜の闇の中でひっそりと怪しく香る花々...です。


3台のグロッケンシュピールの音が絡み合って一つのメロディーを奏でたり、或いはそれぞれ独自のリズムを刻んだりしながら、それにエレクトリックピアノやシンセサイザーが絡んで曲が進行します。
コンセプトとなったのはインドネシアの伝統的な音楽であるガムランで、特にバリ島のガムラン演奏で多用される、Gangsa Pemade (ガンサ・プマデ) や Gangsa Kantilan (ガンサ・カンティラン) といった複数の鉄琴の様な楽器が絡み合って一つのパッセージを奏でる演奏形態をほんの少しだけ取り入れて、この曲の根幹としています。

 GarageBand で曲作り【7】The Night Flowersこれが GarageBand 上の、この曲の全貌です。
今回は8トラックで26セクションを使っていて、1枚目の写真に5トラック分、2枚目は、1段目は1枚目の最下段とダブっていますので、2段目から3トラックで、合計8トラックとなります。
 GarageBand で曲作り【7】The Night Flowers

上から3段は GlockenSpiel のパートで、3トラックそれぞれの音の定位を左、中、右に分け、一つのメロディーの音を割り振ったり、それぞれ別々の演奏を入れたりしました。

4段目が1台目のシンセサイザーで、Pumping Out Waves という音です。中域のゆらゆらした音で、終始単純でゆったりとしたメロディーを奏でています。

5段目は Electric Piano で、1~3段目の GlockenSpiel のバックで主にリズムを担当しています。ガムランの楽器では Kajar (カジャール) という金属のリズム楽器の役目に当たるパートを演奏しています。

2枚目の2段目はドラムの SoCal 。ドラムはいつもこの音を使っています。
今回は GlockenSpiel が絶対的なメインなので、3段目の Muted というフィンガーピッキングのベースと共に、単純なバッキングに徹しています。
ただ、このドラムは結構気に入っていて、ドラムの音だけ抜き出して聞くと、まるで60年のオールディーズ風です。

2枚目の4段目は2台目のシンセサイザーで、Fat Synth Rhythm という音です。
これは鍵盤を押さえっぱなしにしていると勝手に同じリズムで音を出し続けるので、リズム楽器の一部として使いました。曲の最初から最後まで、一か所の鍵盤を押したままにしているので、表示の様にセクションごとに分かれずに全部繋がっています。

 GarageBand で曲作り【7】The Night Flowersこれが冒頭の部分。
全体の表示をよく見ると分かるのですが、実はやたらAセクションだけが長くなっています。これはイントロの部分を後から作り変えて長くしてしまったことによります。
セクションの数はA~Zまでの26が最大ですが、セクション内の小節数は自由に設定できるので、後からいくらでも延ばす事が出来ます。
この部分のグロッケンシュピールは、一つのメロディーの中の、それぞれの担当の音をタイミングを合わせて出して3台掛かりで奏でるという、クリスマスの時期に良く聴くハンドベルの様な感じになっています。その為、僕のイメージでは赤道近くにあるバリ島のガムランの音なのですが、聴いているとクリスマス気分になってしまいます。
しかも、完成して YouTube にアップしたのがちょうど去年のクリスマス前だったので、尚更です。

 GarageBand で曲作り【7】The Night Flowersこちらの2枚が、何度か訪れる盛り上がる部分の各パートの表示。盛り上がるというか、音数は増えるのですが、雰囲気的には逆に重く沈み込むような感じになります。
 GarageBand で曲作り【7】The Night Flowersこの部分もグロッケンシュピールは一つのパッセージを3台で協力して奏でていて、それぞれ、左、中、右のスピーカーから分かれて音が出て来る様になっているので、頭の中で音がコロコロ転がる様な感じを味わえると思います。

演奏は全体的に至極単純なパターンの繰り返しですが、3台のグロッケンシュピールの音が 一つにまとまったり、或いはそれぞれ独立したり、バックの音数が段々と増えていったかと思えば、また元に戻ったりという感じで、艶やかな花々が夜の暗闇の中でそれぞれの香りを発散させ、それを風が静かに運んで周囲に散らしていく様子を表現しています。






ここからは、アートワークの話を少し。

The Night Flowersのアイコン

これが、この曲のアイコンです。
2~3年前の春ごろ (はっきりとは憶えていませんが) に、名古屋市の隣の日進市にある 蟠住山 龍淵寺 (りょうえんじ) というお寺の境内で撮った写真を素に加工しました。
花のピンクと葉の緑、枝の黒、背景のくすんだグレーという色の対比がとても気に入って、ずっと保存していた写真です。
細い枝同士が微妙に依ったり離れたりという感じも、曲の感じに合っていると思います。

動画に関してですが、今回は、買ってきた花をまとめて花瓶に活けて押し入れの中に持ち込み、パソコンで曲を流しながら花瓶を片手で回し、それをもう一方の手に持った iPhone のカメラで撮影するという、いつも以上に地味でアナログな手法を用いて作りました。
暗闇の中に仄かに花の色が浮かぶ感じにしたくて、色々考えてやってみたのですが、暗くし過ぎるとフラッシュを使わなければ何も映らないし、フラッシュを使うと返って明る過ぎて雰囲気が出ず、光の加減が結構難しかったです。
しかし最終的にはバックの暗さや、視線が花や葉の中に潜り込んで行く感じは上手く出せたのではないかと思います。

余談ですが、この曲は元々、インドネシア料理のナシゴレンを作った動画のBGMにするつもりで作り始めたものです。ところがいざ出来上がってみると、とても料理動画のバックで使える感じではなかったので、独立した曲として別の動画を作ってアップした次第です。
ロックというにもちょっと変わった感じの曲ですが、一度聴いてみていただけたら嬉しいです。

では、今回はこの辺で。
また曲が出来たらここで紹介させていただきたいと思いますので、その時はよろしくお願いいたします。


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